サンゴの「フラッキング」授業

2020/11/30


フラグって聞くとみんなアレを頭に思い浮かべるんでしょうね。

「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ。」

「ここは俺に任せて先に行け!俺も後から追いかけるからよ。」

的なのですよね。

こんにちは、おとなも風の子元気な子、飼育管理科のまなぶです(ت)

さて、タイトルにありますが今日は「サンゴのフラグ(フラッキング)」についてブログを書きます。
フラッキングを簡単に説明すると、成長したサンゴの一部を親サンゴとして切り取り、フラグというセラミックなどで出来た特殊な土台に接着をさせて子サンゴを育てる作業工程を指します。

こちらが「フラグ」と呼ばれる台座にサンゴ専用の接着剤を塗布したものです。

このような感じで枝分けしたサンゴを接着します。
今回はトゲスギミドリイシというハードコーラル(硬い骨格を持つサンゴで飼育難易度もやや高めです)をフラッキングしました。

親サンゴから枝分けをする動画です

飼育管理科の海水授業を担当する先生はサンゴをはじめ海水全般のプロフェッショナルです。
今回学校の設備機器が充実したことでフラッキングの授業をすることができました。

在学中にサンゴやフラッキングを学べるのはとても貴重な経験です。

専門設備を揃えて維持管理をする事と生物界トップクラスのデリケートな生き物であるサンゴを飼育するノウハウとが揃って実現できるとても充実した授業になりました。

普段はなかなかできない授業内容だったので学生さんたちには動画での撮影もお願いしました。
おそらくわたくしの大好きなフーディーで撮影してくれていますね笑

サンゴの接着時の動画です

フラグに接着剤を塗布して接着させる作業です

フラッキングの目的

フラッキングをする方の目的は様々ですが、一番は時間こそとてもかかりますが、自然のサンゴを乱獲しないように株分けをして人工的に育てることではないでしょうか。

乱獲や地球規模での環境変化を原因とする海水温の上昇などを理由にサンゴの棲息数は年々減っています。
それでも観賞用としての需要が高く、ユーザーの期待に応えるために海外を中心に今回紹介したような養殖方法が広がってきています。

フラグに接着したサンゴを水槽内に沈めます

こうして光や栄養が豊富な水槽内でサンゴはゆっくりと成長していきます。

さて、今回はみなさんにフラッキングという作業について知ってもらいたいと思いblogに取り上げました。

飼育管理科では飼育や管理についてはもちろんですが、野生生物を取り巻く環境や昨今の乱獲問題などについても学んでいます。

生き物がそこに存在するということには必ず意味があります。

学生たちが目指す仕事や好きなことがどのような背景、歴史、環境の上に成り立っているのかを改めて確認できた授業となりました。

みなさんも校舎エントランスに設置されているサンゴ水槽を見て不思議と快感な「1/f揺らぎ」に癒されてください(ت)

ってことで本日のベストショット【こうゆうのが1/fゆらぎです】

ではでは

少し前に旅先で(見つけたら必ずやるルールで生きています)1000円ガチャをやったのですが、1000円払って意味不明なキーホルダーが出てきてみんなで爆笑してたんです。

そしたらこれ、知っている人は知っている爆流行りの例のアレの何かだって昨日知ったんです。

ので、学生さんにあげたのでもう僕の手元から離れて大事にされていますきっと。

飼育管理科でした(ت)